「挑戦」という言葉を掲げた本当の理由

萬場氏が今も大切にする「挑戦」という言葉には、プロのサッカー選手を目指していた自身の人生の岐路で得た学びが大きく関係している。さらに、あくなき「挑戦」を続けているのは選手たちだけではない。彼らの成長を温かく見守り、手助けする指導者もまた、自らの資質を磨くためのチャレンジに余念がない。ブラジル視察で受けた衝撃も語られている。

3年連続全国大会出場の秘密

2017年から達成した快挙の舞台裏にあったのは、緻密なまでに練られたさまざまな準備だった。選手、スタッフとのコミュニケーションを重ねながら築き上げてきた信頼関係から生まれる効果にも注目。

強い個と強いチーム作り

悲願の全国制覇を目指す上で、萬場氏が掲げているのが3つのテーマ。とりわけ、日本一を獲るために避けて通れないと考えているのは、誰が見ても優れていると思わせる「強い個」を放つ選手の育成だ。その根底にあるアイデンティティーをたどれば、地元・日立に対する地域貢献の思いにまで行き着く。

目次

はじめに

第一章 ルーツ
ーサッカーに出会った小学生時代
ー身近にあった柏レイソル
ー中学では部活とクラブチームを両立
ー指導者を意識し始めた中学時代
ークラブチームではプレーヤーとしてスキル磨き
ー技術を磨くため、東海大付属浦安高校進学を決断
ー高校入学、レベルの高い選手に刺激を受け練習に打ち込む
ー国体チームに参加して味わった人生最大の衝撃
ーキャプテンになるより選手としてスキルを磨きたい
ー東海大学進学を決断


第二章 東海大学に進学~23歳の若さで明秀学園日立高校の監督に
ー東海大学に進学、1年生からトップチーム入り
ー女子体操のゼミに参加し、身体の動かし方について学ぶ
ーJFLの佐川印刷に入団
ー会社勤めをしながらサッカーに打ち込む日々
ー佐川印刷2年目、突然舞い込んできた「明秀日立高校」監督の話
ー明秀日立で指導者になる決断、佐川印刷を退職して日立へ


第三章 若き指導者の苦悩と葛藤
ー明秀日立の監督に就任、人から応援されるサッカー部を目指す
ー若い監督の指導方針に納得しない選手たち
ー練習場がなく、グラウンド確保に奔走する日々
ー失敗を逆手に強いチームを築いていく
ー専用グラウンドが完成、歯車が噛み合い一気に強くなっていく


第四章 「私は教師である」人を大切にする指導理念にたどり着いた理由
ー支えてくれるスタッフやコーチたち
ー人との出会いや運やタイミングを好機に変えられたことが強み
ー試合では勝負に徹することでステージを上げていく
ープロになりたい子どもたちと向き合うため、指導者としての勉強も怠らない
ー全国大会出場で、生徒たちの意識が変化していく
ー諦めない姿勢をチームカラーとして戦っていく
ー本番では8割出れば十分、プレッシャーでも勝てる準備をしておくこと
ー監督だけでなく、教師として生徒と向き合う


第五章 明秀学園日立高校の育成論「合言葉は挑戦」
ー「挑戦」という言葉を掲げた本当の理由
ー選手一人ひとりが自分に「通知表」をつけ、チャレンジを見える化
ー指導者のキャリアとして私が考える道
ーブラジルでの想像以上のシビアな世界に影響を受ける
ー挑戦していくチーム作りで参考としている海外チーム
ー育成方針は、生徒だけですり合わせができるようにすること


第六章 明秀学園日立高校の指導論「自分の思ったように身体を動かす」
ー気づいたら習慣化されているような練習を目指す
ー明秀日立の練習スケジュール~試合期と鍛錬期~
ーバスケもバレーもサッカーのプラスになる
ー少しずつ信頼を獲得して国体チームの監督を務める
ー自己表現できるチーム作り
ープレッシャーがかかる練習をあえて取り入れる
ー食事と寮生活も生徒たちが主体で
ーサッカー部の指導理念は自らの発想で行動できるようになること


第七章 3年連続全国大会出場の舞台裏
ー1年間の試合スケジュールは選手権で完成させる
ー白梅のように一歩先に動き出す
ースタッフとは遠慮せずに言い合える関係
ー歴代のキャプテンたち
ー社会の縮図に近い明秀日立サッカー部の役職


第八章 地域とのつながりと家族への感謝
ー地域に貢献するための活動
ー地域の方からの応援の力で生徒たちは成長していく
ーたくさんの中学生が志望してくれる、地域でも注目されるチームへ
ースモールステップで明秀日立を全国制覇に向け発展させていく
ー若いうちに監督を始めたからこそ充実している現在
ーサッカーだけに偏らず、家族を大切にする生活
ー作業がない状態を保つ仕事術


第九章 全国制覇するために「やりたいことができる」強い個と強いチーム作り
ー明秀日立を日本一のチームにするために必要なこと
ー「3本の柱」でチームと試合を組み立てる
ーサッカーは得点の競い合い・基本的なの捉え方を変えていく
ー上手いかどうかだけではなく、選手の伸び率を評価したい
ー個性が発揮できる生徒を育てていきたい
ーサッカー選手を満足して終えてほしい


おわりに

出版キャンペーン
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3本の柱
サッカー部の指導理念
私が考えるキャリアビジョン
挑戦という言葉の意味


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著者紹介



萬場努(まんばつとむ)

指導歴
明秀学園日立高校サッカー部 監督

所属クラブ
柏ラッセルFC
1999年 - 2001年 東海大学付属浦安高校
2002年 - 2005年 東海大学
2006年 - 2007年 佐川印刷SC