第90回全国高校サッカー選手権大会の決勝。4万人を超える大観衆で埋め尽くされた国立競技場で戦った2人の少年「船橋市立船橋高校・鈴木潤」と「四日市中央高校・寺尾俊祐」は中学時代、名古屋FCで苦楽を共にしたチームメイトでもあった。2人のサッカー人生と、壮絶さを極めた試合の舞台裏を1冊の書籍にまとめました。

苦しい時期を乗り越えてきた方法

多くのサッカー少年が憧れる選手権決勝の舞台にたどり着いた2人。しかし、それまでの道のりは決して平坦ではなかった。いくつもの挫折を乗り越え、国立競技場のピッチに立った2人が重ねてきた努力とは?サッカーに打ち込む子どもたちの道しるべにもなる数々の貴重な経験と言葉が凝縮されている。

選手権の舞台で勝ち進めた理由

全国の強豪が一堂に会してしのぎを削り合う選手権。優勝を目指して勝ち進むのは容易ではない。2人を勇気づけたのは、監督の言葉や仲間の励ましだった。決勝の大舞台を包んだ独特の空気、高校サッカー史に残る激闘の勝敗を分けたポイント、そして戦いを終えた後の赤裸々な心境が余すところなく綴られている。

貴重な経験から学んだこと

心身共に限界までサッカーに打ち込み、最高峰のステージで燃え尽きることができた高校時代。高校サッカーの3年間を全力で駆け抜けた2人の胸に去来したものは何だったのだろう。共に新たな人生の目標に向かって歩み始めている今、改めて振り返る「あの頃」への思いとは。

目次

第1章 【船橋市立船橋高等学校】鈴木 潤

―サッカーとの出合い
ー中学生で名古屋FCキャプテンに
―厳しい環境を選び市立船橋高校へ進学
―「帰ってきても、お前のいる場所はない」突き放した父の思い
―毎年恒例、地獄の夏合宿
ー無限に出てくるご飯ノルマ
ー「目が覚めるのこえーよ」
ー勝って当たり前というプレッシャー
ー石渡靖之監督と朝岡隆蔵ヘッドコーチ
ーコーチから監督へ、変わらない愛称「朝岡さん」
―「人間性こそ大事」朝岡さんの教え
ー朝岡さんの手紙で救われた左膝半月板のけが
―「選手生命に関わると言われてもあきらめられなかった選手権
ー今サッカーができないなら今後のサッカー人生もない
ー高校総体王者、桐蔭学園に負けて強くなったチームの絆
ー納得いくまでぶつかりあった「キャプテン・和泉竜司」
―千葉県予選準決勝・習志野高校、決勝・流経大柏(流通経済大学付属柏高等学校)
ー開始30秒で失点した長崎日大(長崎日本大学高等学校)戦
ー2回戦はベストメンバーで快勝するも不安がよぎる
ー「思っていたのと違うな」大分高校との準決勝
ー初めてのセットプレーからの失点
ー準決勝を終え宿舎へ
ー勝つチームとして意識していたこと
ー心配かけないよう黙っていた膝の痛み
ーフォーメーションを変えて、どのポジションでも対応できる力を

第2章 【四日市中央工業高等学校】寺尾 俊祐

―物心ついたときにはボールを触っていた
―初めての挫折。試合で勝って見返したいという思いを胸に名古屋FCに入団
―進路は四日市中央工業1択。ここでも結果が出ず苦しい時期
ー「史上最弱のチーム」と言われた新チーム
ー最弱と言われた屈辱から「三重では負けない」と自信がつく
ー士郎さんの指導、改めて身内だと感じた出来事
ー乗り越えたベスト8の壁、もう弱いなんて言わせない
ー「やるしかない」キャプテン不在の決勝戦へ

第3章 記憶に残る決勝戦

ー決勝戦前日
【鈴木】決勝戦前日の動き、試合へ向けた思い
【鈴木】「正直、本当にもう限界です」初めて吐いた弱音
【寺尾】実感もなくいつも通り寝ていた決勝

ー当日の朝
【鈴木】号泣しながら送り出され、みんなの思いを胸にピッチへ
【寺尾】調子に乗るな!初めて見た士郎さんの怒り

ー会場入り
【鈴木】満員の会場を見ても緊張はなかった
【寺尾】「楽しんでやってきたらいいよ」と送り出してくれた士郎さん

ー試合開始 前半
【鈴木】自分のミスで失点。仲間の励まし
【寺尾】先制点。悪くないパフォーマンス。それでもリードしている感覚はなかった

ー勝負の分かれ目
【鈴木】ロスタイムでギリギリの得点、ここからが本当の勝負
【寺尾】「よく耐えられたと思う」体力的にもメンタル的にも限界を超えていた

第4章 優勝と準優勝

ー優勝、準優勝が決まって
【鈴木】目指していたのは優勝だけ
【寺尾】市船とは大きく違った自信と余裕
【鈴木】思っていた以上に手強かった
【寺尾】準優勝ではなく「決勝戦の敗者」、思いとは逆に温かい祝福の声

ー決勝戦を終えて
【鈴木】僕にとっての選手権
【寺尾】もう二度と味わうことはない「高校サッカー」という競技

第5章 あの頃を振り返って

【鈴木】絶望の中、クラスメイトの存在に救われた
【寺尾】あのときの自分へ

おわりに

出版キャンペーン
購入者全員に特典プレゼント


勝つチームとして意識していたこと
「史上最弱のチーム」と言われたこと
準優勝でもやり切った実感
優勝した時の心情


特典の受取方法は簡単です。以下のボタンから書籍をご購入後、書籍に記載されているキーワードを送って頂ければ、全員に音声と他の書籍を1冊無料プレゼントします。

著者紹介



鈴木潤(すずき じゅん)

平成24年3月 船橋市立船橋高等学卒業

【選手歴】
2006年〜名古屋FC
2009年〜市立船橋高校
2012年〜中京大学(2015〜FC岐阜特別指定選手)
2016年〜FC岐阜
2018年〜奈良クラブ

【指導歴】
2019年〜四日市大学
2021年〜名古屋産業大学

【競技歴】
2011年 第90回全国高校サッカー選手権大会 優勝 大会優秀選手
2013年 総理大臣杯 インカレ出場
2014年 全日本大学選抜
2015年 総理大臣杯 インカレ出場



寺尾 俊祐(てらお しゅんすけ)

平成24年3月 四日市中央工業高校卒業

寺尾 俊祐(てらお しゅんすけ)

生年月日 1993年6月9日
出身地 三重県桑名市
身長 165cm
体重 55kg
ポジション MF
背番号 8
利き足 右足

ユース経歴
・桑名久米SC
・名古屋FC
・三重県立四日市中央工業高等学校
・東海大学

アマ経歴
・2016年8月 - 2019年 ヴィアティン三重
・2020年 - wyvern FC