青森県初のJリーグチーム

 青森県初のJリーグチームを誕生させ、サッカー文化が根づいていなかった地域を変えた下平賢吾氏。この発端を作ったのは「南郷村でクラブチームをつくりたい」という夢からだった。きっかけは地元である南郷村が八戸市に編入することが決まった時。南郷村の環境が整った小・中学校の部活動をなくしたくないという思いがあった。クラブチームを何とか創設した後の、Jリーグ加盟を目指す意思表示。サッカー文化が根付いていなかった八戸を変えること。これは無謀だと思われる挑戦だった。周りの反応に下平氏も心を折れそうな時期があった。だが、地元のために、八戸のために。その地元・八戸への思いが人々を巻き込みながら気持ちを変えていく。

地元の人々がいてこそのチーム

 地域と連携してチームも地元も盛り上げようとするJリーグのチームは多い。だが、「ヴァンラーレ八戸」はひときわ目立って地元愛が強い。この地域を大切にする思いの根本はなんなのか。多くの人々を巻き込んで、地域の意識を変えることができた理由とは一体何か。そしてその先で得たものとは。 トラのマスクをかぶって応援するティガーマスクやチーム発足のころからずっと太鼓をたたき続け応援してくれる個性豊かな人たちも数々いる。 「ヴァンラーレ八戸」を支える多くの人々との出会いと感謝の意が下平氏の言葉で綴られている。

 走り続けた先に見つけた新たなる夢

 なぜJリーグ入りをすることができたのか。クラブ創設時の周りや地域の反応、あらゆることが上手くいかずチームの成績も落ち込み「地獄」と自負した時期、自身も被災した東日本大震災など、この14年で様々な困難の壁に当たりながらもどう乗り越えていったのか。その答えは下平氏の座右の銘である「全ては準備」という言葉を探ることで見えてくるはずだ。Jリーグ入りだけではなく、もっと上のステージを目指し走り続けている下平氏を描いた本書。サッカー・スポーツ関係者だけではなく、企業や組織のリーダーとして社会に影響を与えていく人、大きな夢をもち走りだそうとしている人に読んでほしい一冊だ。

目次

はじめに

第一章 なぜ「ヴァンラーレ八戸」を
つくろうと思ったのか
ークラブ創設のきっかけ
ークラブ創設者、細越健太郎
ークラブチーム設立当初のメンバー
ーチーム名決定の経緯
ー事務局設置に向けての決断
ー走り始めた「ヴァンラーレ八戸」
ークラブ立ち上げを考える人へ

第二章 なぜJリーグ入りを目指すことにしたのか
ーJリーグを目指すきっかけと周囲の反応
ー目標と現実のギャップ
ー折れた心を乗り越える

第三章 地獄のような2009年、
天皇杯初出場を果たした2010年
ー地獄だった2009年
ー苦しい日々に差し込んだ一筋の光
ー道を示してくれた山田松市監督
ー故・飼牛正親クラブアドバイザーの存在
ー「ヴァンラーレ八戸」の魂・新井山祥智選手

第四章 東日本大震災が強くしたチームと地域の絆
ー東日本大震災
ー東北社会人サッカーリーグ1部昇格を決めた2012年

第五章 J3設立の追い風に乗ってJFL昇格決定
ー2013年、J3設立の追い風に乗ってJFL昇格
ーメディアとの関わり
ーJFL昇格で市民の反応が一変
ー充実し始めたチーム体制
ー出会いの歯車が噛み合う

第六章 2015年に起きた2つの大事件
ー勝ち続けるのにお金がない
ースタジアムがJ3基準を満たせず、J3ライセンス交付見送り
ー伸び悩む観客動員数を救った、アウェイ全試合インターネット放送
ー地域とともにある私たちのスタジアム

第七章 青森県初のJリーグチームの誕生
ー2018年、J3昇格に向けての決断
ー葛野監督就任、新体制でシーズンスタート
ー葛野体制で感じた手応え
ー葛野監督が病床から復帰、そしてJ3昇格決定
ーJ3昇格後の周りの変化
ーアカデミー出身の石ヶ森荘真選手がプロ選手としてトップチーム入り

第八章 「ヴァンラーレ八戸」を支える人々
ーたった1人でも、太鼓を叩き続けてくれた長森さん
ー虎のマスクを被った男、ティガーマスク
ー心の支え、インスタおじさん
ー選手の就業を支えてくれたNTTテルウェル東日本八戸支社
ー中学校の恩師、佐々木先生の教え

第九章 「ヴァンラーレ八戸」のこれから
ー辛さや苦しさを超越する歓喜
ー新型コロナウイルスの影響
ー2020年のチーム状況
ー家族の支え
ー座右の銘

終わりに

出版キャンペーン
購入者全員に特典プレゼント


地元に愛されるチーム作りの原点
ゼロからJリーグチームにまでなったヴァンラーレの土台とは
Jリーグチームを作るうえでの夢と現実のギャップを支えてくれたもの
良いチームを作っていくうえで必ず必要になる選手との向き合い方
選手として活躍するためにも必要なもの、伝えていくべきこととは


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著者紹介



下平賢吾  KENGO SHIMOTAI

代表取締役社長
経歴
光星学院高校(現:八戸学院光星高校)
→南郷FC→ヴァンラーレ八戸FC