少年時代に憧れる夢や職業。人そのものに憧れる少年少女も多くいる。だが、大半は「自分には無理だ」と諦めてしまうのが現実。一握りの者だけがその願いを実現させる。その実現の為に必要なものは才能だと思われているのが一般的だが、明確に否定し何が求められるかを語る岡西宏祐氏。現在もプロ選手として活躍し続けるその秘訣とは。
選抜チームにも選ばれずエリート街道とは程遠い学生時代。夢を実現させた原動力は「諦めない気持ち」だった。逆境に直面したときも、「どうすればこの窮地を乗り越えられるか」と考え抜いて最後まで諦めない事が大切。自分の頭でとことん考え抜き実践する。その連続でしか進歩は無く、道は開かれない。挑戦に失敗は付き物。そこから何を学び、何をえるのかが重要だと語る。特別な才能に恵まれなかった凡人が身につけた能力は誰にも負けない考え方と精神力だった。
チームスポーツをする上で避けられない問題が個の優先か組織の優先か。ここに明確な答えは無いが、双方に考えされる考え方が個の成長だ。技術面でもそうだが、人間的に大きな成長を遂げた彼の大学時代にそのヒントが隠されている。また、現在はセカンドキーパーとして最前線での戦いが主戦場では無い中でのメンタルの維持や過ごし方など、サッカー以外にも通じる自身の向上のヒントが目白押しとなっている本書。
自身の体験や経験を通じ、次世代につないでいきたい思いとして、心技体の重要性も挙げられている。特に育成年代では成長著しい。「もし、自分の若い頃に出会っていればなと」と過去を変えることは無理だが、今の自分にできることはそれを1人でも多くの選手や保護者・指導者に伝えること。「食育」をテーマに次の一歩も動き出す彼の挑戦はどこまでも立ち止まらずに動き続ける。
第一章 夢見るサッカー少年～キーパーとしての始まり～
ーサッカーとの出会い
ーキーパーとの出会い
ーキーパーの面白さ
第二章 大阪での２度の挫折
ー予想していなかったセレクション全滅
ークラブチームで見せつけられた実力差と厳しい両親とのはざまで
ークラブチームを受けるも、まさかの、全滅
第三章 新しい地で「文武両道」を目指し、もがいた
ー私は山梨でやっていく、と決めた
ーとにかく最初は、勉強についていくのが大変だった
ー何もかもが初めての環境でのサッカー
第四章 運命を変えた日本代表げの選抜
ー国体選手に選ばれてから、U‐17の日本代表に選出
ー1つの成功体験が周りの意識と自分の意識を変えてくれた
ー実力を高めるためには逆境と情報と人を味方につけること
第五章 絶望を感じた大学時代
ー実力不足を痛感した高校3年生
ー中央大学へ進学。ハイレベルの集団が待っていた
ー何もかもうまくいかない。どん底のスランプ
第六章 絶望の中から見えてきたもの
ー先輩に相談してはもがく日々
ーメンタルを鍛えるために、本を読み漁った
ープロが決まった時、嬉しかった
第七章 心技体を身に付け、プロの道へ
ー必要なメンタルは大学時代で培った
ー苦しかったプロ１年目、分かってきたプロ２年目
ー人との出会いが心技体を強くした
第八章 自分だから出来る事
ー自分のためではなく、チームのためになりたい
ーキーパーだけが味わうプレッシャーと戦うために
ー私が気付いた大切なこと
ーこれからサッカー選手を目指すあなたへ
ーこれからキーパーを目指すあなたへ・親御さんへ
環境を変え続けた理由
大学に進学したからこそ得たもの
何も手がつかなくなった時期の乗り越え方
チーム愛から生まれる原動力と考え
キーパーとしての心得
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岡西宏裕 OKANISHI KOSUKE
生年月日：1990/7/17
身長/体重：186/80
大阪府八尾市出身のプロサッカー選手。Jリーグ・ヴァンフォーレ甲府所属。ポジションは、ゴールキーパー。
▼来歴
中学校卒業後は地元を離れ山梨学院大学附属高校に進学。2008年にはU-17日本代表候補に選出された。その後は中央大学へ進み、在学中の2011年5月、ヴァンフォーレ甲府に特別指定選手として登録された。
2013年、ヴァンフォーレ甲府へ入団。
▼所属クラブ
ユース経歴
2000年 - 2002年 八尾南山本JSC（八尾市立南高安小学校）
2003年 - 2005年 SC大阪エルマーノ（八尾市立南高安中学校）
2006年 - 2008年 山梨学院大学附属高等学校
2009年 - 2012年 中央大学
2011年5月 - 同年12月 ヴァンフォーレ甲府（特別指定選手）
プロ経歴
2013年 - ヴァンフォーレ甲府
▼代表歴
2008年 U-17日本代表候補
2012年 関東大学選抜