「鹿実でサッカーをやりたい」という夢

言わずと知れた全国高校サッカーの強豪・鹿児島実業。小学5年のサッカー少年だった森下氏は、電気店のテレビで見た全国高校サッカー選手権大会の決勝戦で目にした鹿児島実業の赤いユニフォームに魅せられた。時が流れ、まばゆいばかりに輝いて見えた憧れのスター軍団の一員となった森下氏が鹿実で経験したこと、さらに自身の一生を左右することになる恩師・松澤隆司監督から学んだこととは。

鹿児島実業の強さの秘密

大学で手が届きかけたプロサッカー選手を諦め、次に目指したのは指導者の道。わずか22歳で横浜F・マリノスのアシスタントコーチを経験し、23歳から松澤監督の下で母校のコーチに就任した。選手時代とは違う視点で目の当たりにした鹿実の強さの秘密は何か。トライ&エラーを繰り返しながらつかんだ成長の軌跡と、勝負師・松澤監督の教えの神髄に迫る。

森下イズム「守から破、そして離へ」

松澤監督のバトンタッチを受けた後、続いたのは暗中模索の日々。2019年にサッカー部員が起こした不祥事はチームをどん底に突き落としたが、事件を機に大きく変えたのが松澤イズムを時代にフィットさせた森下イズムだった。鹿実を進化させた3つのプロジェクトと、選手の主体性を育むために重視したコミュニケーションとは。「すべては鹿実のために」という精神で、監督になっても学ぶ姿勢を失わない姿勢は、あらゆる世界で生きる人々の胸を打つに違いない。

目次

はじめに

第1章 ルーツ(幼少期~中学生時代)
ー薩摩らしく厳しい両親の元で育った家庭環境
ー蛇を踏んづけて自然相手に遊んだ子ども時代
ーJリーグ開幕「こんな世界があるのか」という大きな衝撃
ー「野球か?サッカーか?」当時の鹿児島県の環境
ー危うく「レスリングの世界チャンピオン」に
ー子どもの頃からの夢「鹿実でサッカーをやりたい」

第2章 恩師・松澤隆司監督との運命の出会い
ー運命的な出会いを引き寄せた左足のシュート
ー突然の松澤監督の来訪と予期せぬ父の反応
ー生徒会長を務めながらも「ヤンチャ」だった中学時代
ー鹿実行きをあきらめかけた怒りの拳
ー紙一重で人の道を踏み外さずにこられたのは周囲のおかげ

第3章 鹿児島実業サッカー部での3年間
ー2億円積まれても戻りたくない地獄の日々
ー自立の大切さを教えられた下宿生活
ープレーイングマネージャーという役割から見えてきた景色

第4章 究極の選択・岡田武史監督か松澤隆司監督か
ー「俺はお前らとは違う」鹿実とのギャップに悩んだ日々
ー「こいつらのために」車内での出来事が私を変えた
ー横浜F・マリノスのコーチに就任し指導者の道を歩み出す
ー突然の帰還要請・岡田監督か、松澤監督か

第5章 後継者が見てきた「勝負師・松澤監督」と「鹿児島実業の強さの秘密」
ー22歳で鹿実のコーチに就任・“青二才”と気づかされた日々
ー「気づいたらグラウンドに飛び出していた」招待試合での失態
ー「もっと失敗しろ」松澤監督から怒られ続けた日々

第6章 バトンタッチ、暗中模索の日々
ー29歳で監督に就任「負けて勝つようなチームになれ」という理事長の言葉
ー順風満帆とは言えない船出・カリスマ監督の後を継ぐ難しさ
ー監督になって分かったコーチ経験の重要性

第7章 森下イズム「守から破。そして離へ」
ー2019年の事件をきっかけに大きく変わり出す
ー鹿実を進化させた3大プロジェクト①「選手寮の新設」
ー鹿実を進化させた3大プロジェクト②「グラウンドの人工芝化」
ー鹿実を進化させた3大プロジェクト③「下部組織の創設」
ー主体性を育むために必要なのは円滑なコミュニケーション

第8章 後継者としての心構え
ー時代に合わせ、幹は変えずに枝葉をアレンジ
ー「青二才」だからできることもある
ー全チーム横一列で「良い選手はすぐに昇格」
ー監督になっても学ぶ姿勢は崩さない
ーすべては鹿児島実業のために

おわりに

出版キャンペーン
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コーチの重要性
時代と共に変化するコミュニケーション
大きく変わる転機
幹は変えずに枝葉をアレンジすべては鹿児島実業のために


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著者紹介



森下和哉(もりした かずや)

監督
日本サッカー協会A級ライセンス

◎ 経歴

鹿児島実業高等学校 卒
福岡教育大学 卒
横浜・F・マリノス コーチ
鹿児島実業高等学校 コーチ
鹿児島実業高等学校 監督