J1・J2・J3全ての監督経験

 7つのクラブを渡り歩き、J1・J2・J3の全てで監督を経験した樋口靖洋氏。下は4歳から上は当時42歳だった三浦知良氏まで、幅広い選手の成長を見守ってきた。伸びきれなかった選手もいれば、「天才」と呼ばれる選手も。サッカーで成功を収めた選手と、そうでなかった選手の成長の違いとは一体何だったのか。そして日の丸を背負って戦うまでになった三浦知良選手、中村俊輔選手、小野伸二選手。彼らの成長と、それを見守る指導者としての在り方とは。樋口靖洋氏の言葉でその経験が綴られている。

指導者としての在り方

 育成をするうえで大切なことがあると語る樋口靖洋氏。指導者として選手を見る場合の接し方、そしてアプローチの仕方。そこには肝に銘じるべきと語る大切なスタンスがあった。それは「北風と太陽」を用いて説明することができるという。指導者は北風ではなく、太陽でなければならない。中村俊輔選手など、数多くの育成に携わってきた彼が気を付けていたこと、そして「太陽でなければならない」という言葉の意味とは一体。

知識と共に指導者が持つべきもの

 現代はサッカーのみならず、何に関しても時代に合わせ日々進化。そして、変化し続けている。その変化と共に知識を得ようと学ぶ指導者も多いことだろう。しかし、指導者として持たねばならないものがもう一つあるという。数字やデータ、マニュアルで指導することの増えた今、樋口靖洋氏は「たかが指導者、されど指導者」の言葉と共に伝えたいものとは。それぞれ異なる特徴を持つ選手に対して、成長を促す方法が記されたこの一冊はサッカーの枠を越え、ビジネスや教育に従事する人々にも一読の価値ありだろう。

目次

はじめに

第一章 育成年代の指導について
ー選手を育てる方法論はない
ー指導者として選手から学んだこと
ー寺田周平選手に気付かされた指導者1年目の勘違い
ー学びの主体性を確認させてくれた中村俊輔選手
ー中学1年で自分を客観視していた中村俊輔選手
一高校1年のときに「だめ出し」をした石川直宏選手
ーリフティングが5回もできない、でも試合になると必ず点を取るエミリアーノ
ー技術が先か、判断力が先か、発想の転換
ーキックが上手だったから生き残った藤本淳吾選手

第二章 指導者としての原点
ーサッカーを始めたきっかけ
ー大谷 徹先生との出会い
ー四中工への入学とサッカー部の3年間
ー名将・城雄士監督の教え
ー今も胸に残る「竜馬がゆく」からの学び
ー高校3年間の兄貴の存在
ー日産自動車サッカー部への入団

第三章 「横浜F・マリノス」のコーチ・監督時代
ープロ契約を結んでトップチームのコーチに就任
ー「横浜F・マリノス」監督就任
ーリーグ優勝を逃した2013年は天皇杯で優勝してリベンジ達成

第四章 影響を受けた名監督たち
ー勝負師・加茂周監督
ー選手のプレーする楽しさを重視したオズワルド・アルディレス監督
ー最も影響を受けた日本の指導者のトップ・岡田武史監督
ーリーグ2連覇を成し遂げた岡田監督の凄さ
ー岡田監督が見せた思い切った決断力
ー天才・木村和司監督

第五章 監督として貴重な経験をさせてくれたクラブ
ー「モンテディオ山形」
ー迷いながらの監督1年目
ー「大宮アルディージャ」
ー貫いた攻撃的サッカー、応えてくれた選手たち
ー「横浜FC」
ーキング・カズのサッカーに向き合う姿勢
ー「ヴァンフォーレ甲府」
ー「Y.S.C.C.横浜」
ー降格がないJ3だからこその挑戦
ー「FC琉球」
ークラブ、監督、選手の方向性がぴたりと合った「FC琉球」

第六章 天才と呼ばれる選手と指導者としての在り方
ー三浦知良、中村俊輔、小野伸二に共通するもの
ー指導者として大切な2つのこと
ー環境を変え責任感を持ってプレーする事で飛躍した齋藤学選手
ー自分を変える事が出来なかった選手
ー自分を変えることができて、武器を持っていること、それがトップに上り詰める条件
ー中村俊輔が使った「しびれる」という言葉

第七章 指導者としての信念
ー持つべきは指導者としての感性
ー選手たちに、どんな指導者にも対応できるベースをつくる
ー指導者に正解はない、あるとしたらこの1つ

第八章 これからの目標とサッカー文化への思い
ーノーフットボール、ノーライフ
ー3世代でつながっていくサッカー文化

終わりに

出版キャンペーン
購入者全員に特典プレゼント


「サッカー」を選んだからこそ得られた深みある現在
考え方一つで強くなる、与えられた環境に向き合う方法
樋口靖洋がこの目で見た「凄い選手の必須条件」の正体
プロサッカー選手「寺田周平」も学生時代に持っていたプロで活躍できる「力」とは


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著者紹介



樋口靖洋 HIGUCHI YASUHIRO

・所属クラブ
三重県立四日市中央工業高等学校
1980 年 - 1984 年 日産自動車サッカー部
・指導歴
1985 年 - 1992 年 日産サッカースクール:コーチ
1993 年 - 1996 年 横浜マリノスユース:コーチ
1997 年 - 1998 年 横浜マリノスユース:監督
1999 年 - 2005 年 横浜 F・マリノス:コーチ
2006 年 - 2007 年 モンテディオ山形:監督
2008 年 大宮アルディージャ:監督
2009 年 横浜 FC:監督
2010 年 - 2011 年 横浜 F・マリノス:コーチ
2012 年 - 2014 年 横浜 F・マリノス:監督
2015 年 - 2015 年 5 月 ヴァンフォーレ甲府:監督
2016 年 - 2018 年 横浜スポーツ & カルチャークラブ:監督
2019 年 - FC 琉球:監督